BibTeX は LaTeX 文書内に参考文献目録を作成するためのツールです。このツールは、しばしば引用する文献を集成したデータベースがあることを前提としています。シンプルなコマンドを使って LaTeX ソース内で文献の一部を参照することができます──BibTeX は、論文内で参照した項目だけを含んだ参考文献目録を作成します。
訳注:pTeX ディストリビューションには日本語に対応した jBibTeX が含まれています。TeXShop の環境設定パネルでは、BibTeX の代わりに jBibTeX を使うよう、設定することができます。
ここに Goossens さん・ Mittelbach さん・ Samarin さんの共著『The LaTeX Companion』から取った短い例があります。より詳しいことについてはこの本でお調べください。データベースは「mybibliography.bib」という名前のファイルで、以下に示すテキストを含むものとします。このテキスト内の、登録項目「Felici:1991」 「Knuth:WEB」 「Liang:1983」は、LaTeX ソース内で論文を参照するのに使われる鍵値(参照名)です。
補足:『The LaTeX コンパニオン』アスキー書籍編集部監訳(1998年)
LaTeX のソースファイルは「myfile.tex」という名前で、以下のテキストを含むものとします:
このソースをタイプセットすると、Felici の論文への参照が文章内に示され、参考文献目録が文章の最後に作成されます──そこには Felici と Liang の論文はありますが、Knuth の論文は見あたりません。
TeXShop では次に示す方法でこの例を利用できます。最初に「myfile.tex」という文書をいつも通りに編集してタイプセットします。参照は「 [?] 」として出力結果に示され、参考文献目録は欠落します。そのままプログラム・ボタンにある「BibTeX」を選択して実行します。次に「LaTeX」を選んで再度タイプセットします。参照はなおも「 [?] 」と表示されますが、参考文献目録は出力に付け加わります。最終的にタイプセットすると、参照も正しい値になっています。
「mybibliography.bib」というファイルは、TeXShop で開いたり編集したりできます。もし最初から TeXShop を使って「mybibliography.bib」を作成するのであれば、保存画面の「フォーマット:」と表示のあるプルダウンメニューで、tex ファイルではなく bib ファイルとして保存します。